スカイメモの極軸合わせ

スカイメモの極軸合わせのやり方を紹介します。

スカイメモの極軸望遠鏡では、目盛などを用いた時角計算を行わず、

複数の星の位置から天の北極の位置を特定します。

具体的にはケフェウス座51番星、こぐま座δの2つを視野内のスケールに合わせます。

ここでは、この2つの星をスケールパターンに合わせる手順を説明します。

手順の前に、最終的に極軸が合った状態でスケールと星がどのような位置関係になるか知っていなければなりません。

下図のように、ケフェウス座51とこぐま座δは切れ目の中心に、北極星は切れ目のどこかに入ります。

20140607-2.jpg

つまり、北極星の導入位置はスケールを見ても分かりません。

北極星はそのケフェウス座51とこぐま座δを見つける目印になるだけで、

スケールと星を合わせる作業には使いません。

したがって、スカイメモの極軸合わせはケフェウス座51とこぐま座δの2つの星をスケールに合わせる作業です。

その手順は、

1. 北斗七星またはカシオペア座からスケールの角度を調整

2. 仰角・水平微動で北極星を切れ目の中に導入

3. ケフェウス座51が切れ目と同一線上に位置するようにスケールの角度を調整

4. ケフェウス座51が切れ目の中心にくるように仰角・水平微動

5. こぐま座δが切れ目と同一線上に位置するようにスケールの角度を調整

6. こぐま座δが切れ目の中心にくるように仰角・水平微動

7. 3から6を繰り返す

図で表すと以下のようになります。(図中では2020年の位置に合わせています)

20140607.gif

手順の中でケフェウス座51とこぐま座δは逆でも構いません。

2つの星を交互に合わせること、

またスケールの角度調整と架台の微動も交互に行い収束させることが重要です。

適当な手順でやると行ったり来たりしてなかなか合わないことがあるので、

確実に収束する方法を知っておいて損はないかと思います。

説明書には"調整を繰り返す"としか記されておらず、不親切だと思ったので書きました。