Astronomik CLS-CCD Filter の効果

先日妙高でCLSフィルタなし(IRカットフィルタのみ)のM31を撮ったので、

以前撮ったCLSフィルタを使用した場合と比較してみました。

(以下、IRカットフィルタ使用の場合をCLSなしと表現します。)

CLSフィルタ使用の方は、なしと比較して、

腕に沿って点在する赤い星雲がよく見えます。

相対的に白い部分(恒星)が抑えられているとも言えます。

ただし、やや色調が崩れるのが欠点です。

このカラーバランスについてですが、特にこのM31や夏の天の川を撮ると気になります。

それ以外ではそれほどでもないですね…。

色の調整については、ほぼRAW現像のときに背景をグレーに調整しているだけなので、

その後の処理でもう少し改善の余地はあるかもしれません。(でも難しいと思います…)

露出時間はCLSあり10分、なし5分、となっていますが、

ヒストグラムのピークはどちらもほぼ同じレベルです。

見た感じ空の暗さは同じくらいだったので、

CLSを入れるとだいたい2倍露出が必要と言えます。(=2倍に伸ばせます。)

CLSフィルターは対象によってはカラーバランスにやや難ありですが、

気軽にHα合成風の写真が撮れるので面白いと思います。

Astronomik CLS-CCD Filter

20141104-1.jpg

2012/8/22 1:17

10min x 7

美ヶ原

Astronomik UV-IR Filter

20141104-2.jpg

2014/10/25 19:44

5min x 16

妙高高原

共通データ

Kenko SE80ED2 (D=80mm f=500mm) + Orion Field Flattener

Kiss Digital X2 (フィルタ全外し改造) ISO1600

Vixen SP赤道儀, Celestron NexGuide + Kasai GuideFinder-60

Photoshop CS5, UFRaw

ちなみにどちらのフィルタもEOS用で、

このように使っています。