双眼鏡は進歩しない

今年の2月のことなんですが、

天文研の双眼鏡を修理に出して帰ってきました。

"Canon 15x45 IS"という防振双眼鏡(手振れ補正付きの双眼鏡)で、

製造番号から推測するに1994年製です。

古いゆえに、Webサイトを調べてもほとんど情報がありません。

また、部品交換を要する修理は不可だそうです。

1994年というと、同じ光学機器としては、まだフィルムカメラ全盛の時代です。

一方防振双眼鏡に関してはモデルチェンジはされているものの、

機能としてはあまり変わらないものが今でも売られているので、進歩の違いを感じます。

(防振でない普通の双眼鏡はもっと前から変わりませんが。)

この"15x45 IS"なんですが、

他と比べたことはないのですが、防振の効きは十分で快適です。

光学性能については、倍率が高いせいか、あるいは複雑な光学系のせいか、

ややコントラストが低いですが、視野の端まで平坦な像を結ぶので、

防振でなくともかなり高性能といえます。

修理の内容は、初めはカビ除去だったのですが、

一度戻ってきてから視軸ズレ(左右の像が一致しない)で再修理になりました。

もともと防振をONにしないと視軸が正常にならないという変な状態だったのですが、

修理後これが逆転していて、ONにするとズレるようになってました。

多分OFF状態で調整されたのだと思います。

2回目の修理の結果、防振ONでもOFFでも視軸が合うようになりました。

VAPユニットを交換したそうです。

そのせいか最初よりも防振の効きがよくなった気がします。

結果的にカビの跡は残ったのですが、性能は向上したので良かったと思っています。