今月開館した上田市交流文化芸術センター(サントミューゼ)のピアノ開きコンサートに行きました。
演奏はピアノの選定者である仲道郁代さんです。
ピアノ開きっていう言葉、今回初めて聞きました。
第一部は市長挨拶、テープカット、ピアノの説明・比較という内容でした。
舞台上にはピアノが3台並べて置かれており、
Steinwayが2台とYAMAHAが1台、それぞれフルコンの最高級機種です。
各メーカーの専属調律師の方が歴史やスペックについて説明してくれます。
メーカーごとに調律師が違うのは初めて知りました。
ピアノの比較と同時に、選定の作業がどのようなものなのかも説明していただけました。
私は初め選定と聞いて、単に機種を選ぶことかと思っていたのですが、
そうではなく、同じ機種の数台のピアノから使用環境に適したものを選び出すのだそうです。
実際に聴き比べで2台の同じ機種のSteinwayにそれぞれ個性があることがはっきりと分かりました。
本当に同じモデルなのかと思うほどです。
軽やかで明るい音色の1台は小ホール用、
もう一台は深みのある音色で、当演奏会の会場である大ホール用だそうです。
もちろん、メーカー間の違いも実感することが出来ました。
Steinwayは鳴った瞬間の華やかさ、
YAMAHAは響きの美しさと広がり、それぞれいいところがあると感じました。
個人的にどちらが好みなのだろうと演奏中考えていましたが、難しいです。
第2部は曲の演奏でした。
どれか1台に絞って演奏されるのかと思っていましたが、
3台全ての演奏を聞くことが出来ました。贅沢ですね。
数曲ごとにピアノを大人数でローテーションする光景は普通ではなかなか見られないと思います。
アンコールでは仲道さんの方が移動しながら1曲を3台のピアノで演奏されていました。
最後に改めてそれぞれのピアノの個性を感じることが出来ました。
いろいろと新しいことに出会えて楽しい演奏会でした。