月追尾モードの効果

ビクセンMT-1用自作コントローラに月追尾モードをつけてテストしてみました。

月の公転を加味して、恒星を追尾するときよりも少しモーターの回転速度を遅くするというものです。

月の動きは、1ヶ月に約1回転、1日に約12度、1時間に約0.5度。

0.5度は月の視直径に相当するので、結構ずれていきます。

特に高倍率で動画を撮ってたりすると、頻繁に修正する必要があります。

実際に使って効果があるか検証しました。

動画の時間軸は実際と同じで、

上が月追尾、下が恒星追尾で、方角は右が東になってます。

月追尾では月は真ん中にどとまり、木星が西にずれていきます。

反対に恒星追尾では月が東にずれていき、木星がとどまります。

このことから月追尾モードは役に立ちそうです。

ちなみに、

恒星時が 86164 [sec] (西方向)

月の公転周期が 27日7時間43.2分=2360592 [sec] (東方向)

以上2つを合成した時間は、

86164*2360592/(2360592-86164)≒ 89428 [sec] (西方向)

恒星時との比は、

86164/89428≒ 0.9635

となり、恒星追尾の0.9635倍の速さで追尾すればよい。

という計算で追尾速度を決めました。

正確には月は南北にもわずかに移動しますが、

これも追尾するとなると、現在の日時を把握しておく必要があったりいろいろ面倒なので無視しました。